電気工事士でなくても行えること

電気工事士でなくても行えること

電気工事士でなくても行えること

マンションの開放廊下照明用スイッチには軟質カバーの付いた防雨埋込スイッチプレートが使われていましたが、15年以上経過したため茶色く変色し、硬化して破けているものがあります。

防雨埋込スイッチプレート Panasonicサイトより

管理会社に傷んでいるものを見つけたら管理員さんに交換してもらうように依頼したところ、”電気屋さんが、”その作業は電気工事士でないと出来ません”と言ったので管理員さんが交換することはできませんという返事が返ってきました。

そんなことはないだろうと思い、ググってみると、プレートだけが取り外せるタイプの物の交換は素人でも可能という記載が多くありましたので、根拠を確認してみました。

根拠となる法令は以下の通りで、これを見る限り素人が交換しても問題は無いという結論に達しました。

マンションや一般の家庭、商店などは「一般用電気工作物」に分類され、以下のアンダーラインを引いた作業以外は電気工事士でなくても行えます。スイッチやコンセント、またはそれらが固定されている「取付枠」などは配線器具なので、以下の(ホ)に該当し、一般の人は作業が出来ませんが、その上に被せるプレートは単なる化粧板なので配線器具ではありません。

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Panasonicサイトより

電気工事士法 (抜粋)

(電気工事士等)
第三条  第一種電気工事士免状の交付を受けている者(以下「第一種電気工事士」という。)でなければ、自家用電気工作物に係る電気工事(第三項に規定する電気工事を除く。第四項において同じ。)の作業(自家用電気工作物の保安上支障がないと認められる作業であつて、経済産業省令で定めるものを除く。)に従事してはならない。
2  第一種電気工事士又は第二種電気工事士免状の交付を受けている者(以下「第二種電気工事士」という。)でなければ、一般用電気工作物に係る電気工事の作業(一般用電気工作物の保安上支障がないと認められる作業であつて、経済産業省令で定めるものを除く以下同じ。)に従事してはならない。
3  自家用電気工作物に係る電気工事のうち経済産業省令で定める特殊なもの(以下「特殊電気工事」という。)については、当該特殊電気工事に係る特種電気工事資格者認定証の交付を受けている者(以下「特種電気工事資格者」という。)でなければ、その作業(自家用電気工作物の保安上支障がないと認められる作業であつて、経済産業省令で定めるものを除く。)に従事してはならない。
4  自家用電気工作物に係る電気工事のうち経済産業省令で定める簡易なもの(以下「簡易電気工事」という。)については、第一項の規定にかかわらず、認定電気工事従事者認定証の交付を受けている者(以下「認定電気工事従事者」という。)は、その作業に従事することができる。
電気工事士法施行規則 (経済産業省令 抜粋・アンダーライン追加)

(軽微な作業)
第二条  法第三条第一項 の自家用電気工作物の保安上支障がないと認められる作業であつて、経済産業省令で定めるものは、次のとおりとする。
一  次に掲げる作業以外の作業
イ 電線相互を接続する作業(電気さく(定格一次電圧三百ボルト以下であつて感電により人体に危害を及ぼすおそれがないように出力電流を制限することができる電気さく用電源装置から電気を供給されるものに限る。以下同じ。)の電線を接続するものを除く。)
ロ がいしに電線(電気さくの電線及びそれに接続する電線を除く。ハ、ニ及びチにおいて同じ。)を取り付け、又はこれを取り外す作業
ハ 電線を直接造営材その他の物件(がいしを除く。)に取り付け、又はこれを取り外す作業
ニ 電線管、線樋、ダクトその他これらに類する物に電線を収める作業
ホ 配線器具を造営材その他の物件に取り付け、若しくはこれを取り外し、又はこれに電線を接続する作業(露出型点滅器又は露出型コンセントを取り換える作業を除く。)
ヘ 電線管を曲げ、若しくはねじ切りし、又は電線管相互若しくは電線管とボックスその他の附属品とを接続する作業
ト 金属製のボックスを造営材その他の物件に取り付け、又はこれを取り外す作業
チ 電線、電線管、線樋、ダクトその他これらに類する物が造営材を貫通する部分に金属製の防護装置を取り付け、又はこれを取り外す作業
リ 金属製の電線管、線樋、ダクトその他これらに類する物又はこれらの附属品を、建造物のメタルラス張り、ワイヤラス張り又は金属板張りの部分に取り付け、又はこれらを取り外す作業
ヌ 配電盤を造営材に取り付け、又はこれを取り外す作業
ル 接地線(電気さくを使用するためのものを除く。以下この条において同じ。)を自家用電気工作物(自家用電気工作物のうち最大電力五百キロワット未満の需要設備において設置される電気機器であつて電圧六百ボルト以下で使用するものを除く。)に取り付け、若しくはこれを取り外し、接地線相互若しくは接地線と接地極(電気さくを使用するためのものを除く。以下この条において同じ。)とを接続し、又は接地極を地面に埋設する作業
ヲ 電圧六百ボルトを超えて使用する電気機器に電線を接続する作業

二  第一種電気工事士が従事する前号イからヲまでに掲げる作業を補助する作業
2  法第三条第二項の一般用電気工作物の保安上支障がないと認められる作業であつて、経済産業省令で定めるものは、次のとおりとする。
一  次に掲げる作業以外の作業
イ 前項第一号イからヌまで及びヲに掲げる作業
ロ 接地線を一般用電気工作物(電圧六百ボルト以下で使用する電気機器を除く。)に取り付け、若しくはこれを取り外し、接地線相互若しくは接地線と接地極とを接続し、又は接地極を地面に埋設する作業
二  電気工事士が従事する前号イ及びロに掲げる作業を補助する作業